2011年11月28日

ゴスペラーズ2011ツアー「ハモリズム」@東京国際フォーラム ホールA

土日両日に参加したゴスペラーズ2011ツアー「ハモリズム」。ただし26日(土)は二階18列、27日(日)は一階2列ということで、二日目を中心に書きます。

ファンクラブに加入してちょうど11年になりますが、これまで突破できなかった20列目の壁を初めて乗り越え、何と2列目!チケットが届いた時からこの日を心待ちにしてきましたが、当日幕が上がったらそりゃあもう大惨事さ。

結論から言うとリーダーの声が、ファルセットだけ出なかったのです。それもライブ序盤のかなり早いうちから出なくなっていた。地声とファルセットを頻繁に切り替えて歌う『銀座カンカン娘(6曲目)』で「ああ喉を痛めてるわ」とハッキリ分かったけれど、その前から兆候はありました。

初めて至近距離でリーダーが歌う姿を目にして、
この人はあの素晴らしいファルセットをこんなに歯を食いしばって出すの?
全然ファルセットの声が聞こえないけれど、生声がここまで届かないだけでマイクには入っているのかな?
昨日とはハーモニーも違って聞こえるけれど、これも生声が聞こえる距離に居るから違うように聞こえるのかな?
と、私は???だらけになっていました。目の前で起こっている事が自分が初めて前方列になった故のことなんだと、ずっと自分に言い聞かせてた。

思えば昨日(一日目)も序盤でリーダーの声が出ていないなと感じました。しかしこの日は徐々に声が聞こえてきて、中盤の『見つめられない』のファルセットはバッチリだったので、単にスロースターターなんだなと思ってた。
恐らくリーダーの喉の不調は昨日もあったけれど、昨日は力技でねじふせてファルセットを出したのでしょう。昨日はそれでどうにかなったけれど、結果的に症状を悪化させてしまった。

国際フォーラムのホールAで歌う時、私も歌の先生から「この広さだからガナリに気を付けろ」と何度も言われました。実際、ステージに立って5000人収容の客席に向かって歌うと、魂を奪われたようになって制御が効かなくなるのです。
もちろんリーダーは私なんかのレベルとは全然違うけれど、一日目の国際フォーラムのステージに立った時、リミッターが外れて頑張りすぎたんだろうな。J-Popでハモリの代名詞みたいなゴスペラーズのリーダーで、しかも根は真面目(良い意味で真っ当な責任感があるということ)な人となりだもんな。

とにかくリーダーの高音が聴こえないので、いつもと違うハーモニーに聴こえたのも当然です。しかし地声は普通に出ているのに(終盤は地声も掠れ気味だったけれど)、ファルセットだけ出ないとはどういう事でしょう。結節などでなければいいのですが。私は風邪の時、地声は完全に出なくなってもファルセットだけは出ることが多いのですが、リーダーの、というか男性のファルセットはやっぱり特殊なんですかね。

それにしても、今日のリハの時は調子はどうだったのかしら。ゴスペラーズのリハは本番丸ごと一本分と聞きましたが、その時にファルセットはどの程度出ていたんだろう。リハの時点で不調があそこまで明らかだった場合、注射で一時的に声が出るようにするという選択肢もあったと思うけれど、やっぱりそれは禁じ手なのかな。あの、数時間だけ嘘のように声が復活するという、歌手やアナウンサーなどにとってのファイナルウェポン=声帯への注射。副作用で熱が出るらしい。でも正直なところファンとしては、そこまで強烈なドーピングをやるくらいなら公演延期して欲しいです。ドーピングは響声破笛丸までにしておいておくんなまし。

でもこの日リーダーが前代未聞の不調を抱えていたからといって、ライブの見どころが無くなったわけではありません。
私の中ではリーダーの不調より印象に残ったもの、黒沢薫の絶唱Lean on me。声の調子と気迫と技量と表現力と…、いやもう私ごときでは評価しきれるものではない、魂を奪われた歌唱でした。ブリッジ部分の最後のロングトーンが終わった時、私は何も考えず拍手をしていました。心からの称賛です。日曜日の黒ぽんのLean on meを聴けた事はゴスマニアとしてかけがえのない体験となりました。

更に直前のリーダーからの耳打ちでコール&レスポンスを代わった時の黒ぽんの動じない姿、表情を変えずに自然にコールを始める様子を間近で見て感心しました。他にもリーダーがファルセットで黒ぽんが下パートのユニゾンコーラスを直前の黒ぽんのゼスチャーでパートチェンジして歌った時の二人の集中した様子、リーダーがほとんど出てないファルセットで歌っている時に口元からマイクを少し離して音量をフォローする黒ぽん。彼らが20年以上共に歌って築き上げたものを見せて貰って、あらためてゴスペラーズに惚れ直しました。

この日の観客が書かれたブログでは、他の三人もそれぞれにリーダーのフォローをしていたそうですが、普段20列目より後が定位置でこの日初めて2列目だった私には彼らの何が普段と違っていたのかは判りませんでした。残念。黒ぽん以外もパートチェンジしていたそうですが、5声ハモリで誰がどの音を歌っているかなんていちいち把握していない私には聴き分けできませんでした。ただコーラスで時々「あれ?こんな音色だっけ?」と感じたところで、リーダーがハモリの積みを変えて歌っているっぽいなと感じた部分はありました。

あ、そうそう。『ひとり』でリーダーがファルセットで歌うところをオクターブ下げして歌った部分がありましたが、私はあれはフレディ・マーキュリーを思い起こしました。Queenはアルバムの完成度が高過ぎてライブで再現できないバンドの代表格で、フレディはライブではアルバムとは違う歌い方をしまくりでした。声が出ないなら無理にCDを再現せず、出せる音域でアレンジしまくって歌うのもアリだったのではないかしら。ライブでの楽曲の完成度を現すのは、CD再現率の高さではなく、その日その場の条件でどれだけベストに近い演奏を聴かせられたかどうかだと私は思います。そういう意味で、コンディションに合わせてハモリの積みを変えるのもアリでした。

あと10年待っても今回のような良席は当たらないかも知れないと思うと、今回は正直言って残念で堪らないのですが、いつかまた生声が聴こえる席でライブを楽しめることを願ってまだしばらくはゴスマニアを続けるつもりです。

最後の挨拶で
(以下、まだ続く)
posted by チャンドゥ at 15:14| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ライブ・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。